COLUMN

品質表示ラベルは自作できる?
家庭用プリンタで洗濯タグを作る方法

ハンドメイドの服や小ロットのオリジナルアパレルをネットで販売するとき、避けて通れないのが「品質表示」です。業者に織りネームを頼むと数百枚〜のロットになってしまい、少量販売では現実的ではありません。実は、品質表示ラベル(洗濯タグ・ケアラベル)は家庭用のインクジェットプリンタで自作できます。この記事では、法律で決まっている記載事項の基礎から、具体的な作り方、Shopifyストアでの自動化までを解説します。

品質表示ラベルとは? 法律で決まっている3つの記載事項

衣類(繊維製品)を一般消費者向けに販売するときは、家庭用品品質表示法に基づく品質表示が必要です。衣類の場合、主な記載事項は次の3つです。

  1. 繊維の組成 — 「綿95% ポリウレタン5%」のように、決められた繊維名(指定用語)と割合で表示します。
  2. 洗濯表示(取扱い表示) — 洗濯の仕方をJIS L 0001の洗濯記号で表示します。2016年12月から国際規格に合わせた新しい記号に切り替わっています。
  3. 表示者名と連絡先 — 表示に責任を持つ者の氏名または名称と、住所または電話番号を表示します。

原産国の表示は家庭用品品質表示法の義務ではありませんが、表示する場合は事実と異なる表記にならないよう注意が必要です(景品表示法の対象になります)。

自作しても大丈夫?

表示の内容と方法がルールに沿っていれば、ラベルを誰が・どんな機材で印刷したかは問われません。つまり自作は問題ありません。印刷所の織りネームでも、家庭のプリンタで印刷した布タグでも、記載事項が正しければ表示として有効です。

ひとつ大事なポイントがあります。洗濯表示(取扱い表示)は、購入後に洗濯するときいつでも確認できるよう、ラベルの縫い付けなど「容易に取れない方法」で製品本体に表示するのが原則です。下げ札(紙のタグ)は店頭・購入時の確認用として便利ですが、下げ札だけで済ませるのは避けましょう。

本記事は2026年8月時点の一般的な解説であり、法的助言ではありません。表示内容が法令に適合しているかの最終確認は販売者の責任となります。最新の規程は消費者庁「家庭用品品質表示法」のページでご確認ください。

用意するもの

一番の難関は「洗濯記号」と「面付けレイアウト」

JIS L 0001の洗濯記号は全部で41種類あり、「40℃までの洗濯機洗い」「タンブル乾燥禁止」など、自分の商品に合った記号を正しく選ぶ必要があります。記号の素材(画像)を探して集め、WordやIllustratorでラベル用紙のマス目に合わせて面付けする——1商品だけなら気合いでなんとかなりますが、商品やSKUが増えるほど管理が破綻しやすいのが実情です。

「商品Aは綿100%、商品Bは綿95%ポリウレタン5%で記号も違う…」となったとき、どのファイルが最新か分からなくなる。手作業のタグ作りで一番消耗するのはこの部分です。

Shopifyストアなら自動化できます

Shopifyでストアを運営している方向けに、当事務所では品質表示タグ作成アプリ「ひだまり品質表示ラベル」を開発・公開しています(無料でお使いいただけます)。

ひだまり品質表示ラベルの編集画面。繊維の組成と洗濯記号を選ぶと、右側にラベルのプレビューが表示される
洗濯記号は一覧から選ぶだけ。プレビューを見ながら設定できます

ひだまり品質表示ラベル(Shopifyアプリ・無料)

商品データから品質表示タグのPDFを自動作成。印刷して切り分けて、商品に付けるだけ。

Shopify App Storeで見る

Shopify以外で販売されている方も、この記事の手順(記載事項の確認 → 布プリ用紙にレイアウト → 印刷)で自作できます。

よくある質問

ハンドメイド作家でも品質表示は必要?
業(継続的な販売)として新品の衣類を消費者に販売するなら、個人でも表示義務の対象です。ネットショップやハンドメイドマーケットでの販売も同様です。
下げ札(タグ)だけではだめ?
洗濯表示(取扱い表示)は、縫い付けなど容易に取れない方法で本体に表示するのが原則です。下げ札は購入時の確認用の補助として使いましょう。
自作したラベルは洗濯で消えない?
洗濯対応をうたう布ラベル用紙(布プリなど)を使えば実用に耐えます。販売前に試し洗いで色落ち・にじみを確認しておくと安心です。
海外から仕入れた服を売る場合は?
国内で消費者に販売する事業者が表示者として表示を行う必要があります。輸入品に元から付いている海外の表示だけでは不十分な場合があります。

まとめ

品質表示ラベルは、記載事項(組成・洗濯表示・表示者名)さえ押さえれば家庭用プリンタで自作できます。小ロットの販売なら、業者発注よりも自作のほうが早く、安く、柔軟です。ラベル作りの一番の手間である「洗濯記号選び」と「面付け」は、Shopifyならアプリで自動化できるので、ぜひ活用してみてください。

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